*相変わらず捜査本部(Lビル)で捜査が続いている状況です。
*黒月です。死神についてはいろいろと面倒なので視点を省略。
*もうなんかめんどいこと全部省略。
*つまり本質的にパラレル。 ←「パラドキシカル〜」のコピペ
バレンタインリローデッド
…二月十四日、晴れ。
捜査本部に足を踏み入れた月は、
「おはようございます月くん!」
と いうLのすがすがしい一声に迎えられた。
「おはよう竜崎チョコはないぞ」
間髪入れずに応酬する月の笑みは物凄く、
附近一帯の空気をまきこんで一種のアウターゾーンを作り出していた。
松田「あ、局長、おはようございまーす!」
総一郎「うむ、おはよう。暖冬のせいか、いい陽気だな」
相沢「陽気っていうか…妖気っていうか…」
「ふ…そのつれない態度も予想通りです月くん…!
しかし今年の私は一味違いますよ☆」
Lは不敵に笑いながら、後ろ手に隠し持ったものを差し出した。
…それは、ピンクのラッピングに包まれ、「For ○・YAGAMIv」と書かれた箱だった。
「…ナニコレ」
「チョコです!!」
Lは高らかに宣言した。
…昨年の失敗(*「パラドキシカル・バレンタイン」参照)から、私は考えた…主体・客体は問題ではない!
ふたりの間で愛(チョコ)の交換が果たせればそれでバレンタインは成立しうると…!
つまり、
もらえないならあげればいいという発想の転換!!
さあ、受け取れ夜神月!
そして愛の儀式を滞りなく完了するのだ!
「さ、どうぞ!私の気持ちですVvv」
月は反射的に総一郎にパスした。
「父さんコレ竜崎の気持ちだって」
「おお?ありがとう竜崎、今日は何の日だっけ?勤労感謝…は11月だよな?」
「敬老の日だったりして」
無邪気に毒を吐く月に、総一郎はショックを押し隠せない。
「はは…月…パパそんなに老けたか…?」
そりゃまあ…キラ事件以降ちょっと無理してるし…ストレスたまってるし…
でもパパこれでも頑張ってるんだけどな…ハハ…そうか…老けたか…
呟き始める総一郎を置き去りに、Lは慌てて月に追いすがった。
「こんなこともあろうかとスペアチョコを用意しておきましたが、
そっちの夜神さんではありません!
ほらちゃんとYAGAMIの前に月(○)の印があるじゃないですか!」
「(スペア!?)
月 だ っ た の か そ れ 。
分かりにくすぎだろ明らかに!
何でそんな中途半端に絵文字を使うんだ!女子高生じゃあるまいし…」
「…さりげないファンシーさでいつもと違う私をアピールしようと」
「改めて言っとくな、い ら な い」
微笑みの受け取り拒否に、Lは困惑したように呟いた。
「困りましたね、想定外の事態です…」
「想定しとけ」
「そんなこと言わないで受け取ってください」
「やだね・何で男からチョコなんて…大体ぼくは甘いものは好きじゃない」
「その点は大丈夫です…あなたの好みを考慮して、ロイ図に依頼し、
コンソメポテチチョコレートを開発してもらいましたから」
「…今ので貰う意欲が更に120パーセント減退したよ…」
「どうしても受け取らないというのでしたら、あなたが私に愛(の証としてのチョコ)を示してください」
「だ か ら 何がどうなればそうなるんだ!」
「…私が居てあなたが居る…そして今日はバレンタイン…!それ以上の理由が必要ですか?
さあ!!私にチョコをくれるか、または素直に受け取るかどちらかを選んでください!!」
「…どっちもやだ!なんか究極の選択みたいになってるじゃないか!!」
「そうこれは選択です!
さあ!さあ!!さあ!!!」
…………ダメだこりゃ。
月はため息をつくと、不承不承箱を受け取った。
「………ほら。これでいいだろ」
「ダメです。目の前で箱を開け、恥じらいと歓喜にうちふるえつつチョコを味わうリアクションを要求します」
・・・バキィ!!!!
「…殴 る ぞ ??」
「殴ってから言わないでください、一発は一発ルールが発動しますよ?」
「ああ゛?おもしれェてめェ上等だ来いやァァ!!」
「落ち着いてください月くん、キャラ大分変わってますよ」
「…………大体お前のことだ、中に何かへんなものが入ってるんじゃないのか?」
「そ…そんな卑劣なことしませんよ!」
…怪しい。
月はしばし考え込むと、松田と相沢を呼んだ。
「…お二人とも、ちょっといいですか」
「何ですかー?」
「どうしました?」
「はい、あーん」
「??」
反射的に口をあける松田。
「あ…」
Lが止める間もなく、月は素早く箱を開けるとしなやかな指でチョコ(ポテチ)を一つ摘み、松田の口に差し入れていた。
L「ああああああああああ!!!」
ゆるせん松田…!あーんvしてもらうなんて…!
と 独り煮えたぎるLをよそに、松田は
「あ コレウマい!旨いですよ!」
と、ばくばくと食べ始めた。
「…本当に旨いのか?」
常識人相沢は眉をひそめたが、
好奇心旺盛な月は少しためらった末、小さなカケラ一つだけ味見してみる。
「…あ ほんと…」
チョコ&ポテチは、さすがにロイ図のものだけあって十分吟味された味になっている。
好き嫌いの程度はあろうが、甘すぎず丁度よい。
「へえ、ほんとだ。けっこう美味しいですよこれ」
「本当かァ?いやーオレはいいや、チョコとポテチって…何か気色わるい」
が しかし、その時松田に異変が起こった。
「…う……!!」
「ん?何だ?どうした松田?」
苦しげに喉を押さえる松田に、相沢が駆け寄る。
「松田、しっかり「すいません!!!」
松田は叫んだ。
「ま 松田??」
「実は、婦警の間に相沢さんのあだ名を「アフロデカ」だって言いふらしたの、ぼくなんです!
あと報告書にコーヒー零したのもぼくだし…
竜崎のお菓子黙って食べたのも…
この前ウェッジウッドのティーカップの取っ手が取れてたのもぼくです!」
「お…お前なああ…!!!」
相 沢 は キ レ た 。
その様子を観ていた月は、あることを察してLの方に向き直った。
「おい!竜崎…!」
「わ、私は何も知りませんよ」
慌ててそっぽを向くLに、月は覚悟を決めた。
…このテだけは使いたくなかったが、仕方ない…!
月はポテチチョコを竜崎の口元に差し出して 言った。
「はい あーんv」
「あーんVv」
ぱく もぐもぐ…
「…・・・・・・・・はっ ひ(し)まった!あーんvしてほしさについ…!」
Lは口を押さえたが、後の祭りである。
「さあ、お前も食べたからには言い逃れはきかないぞ。 このチョコの正体はなんだ!?」
「う…ひ 秘密です!
心の中に隠している思いvを言ってしまう薬が入ってることなど秘密です!!」
「やっぱり!ってか自白剤にしてもタチが悪いぞ:」
「大丈夫、ワタリ印の副作用後遺症無し・スグレモノの最新自白剤です」
「おまえ…」
呆れつつ、月は思った。
…ってことは、今こそLの秘密が分かるのでは??
「ちなみに効用はチョコひとつにつき心のモヤモヤ一件となっています」
「マジかよ!つうかなにその微妙な匙かげん!ワタリさんマジで天才!?」
「ふふふ うちのワタリの素晴らしさを分かっていただけましたか…
それより月くん、たしかさっきひとつだけ摘まんでましたよね…」
「う!」
「では心置きなく尋ねることとしましょうか。 あ な た は …」
その時。
先ほどから煩悶していた総一郎が、遂に横から割り込んできた。
総一郎「月ォ!正直に答えてくれ!!
お父さん老けてるか?老けてるのかァァ!??」
月「うん」(あっさり)
相沢&L(確かにものすごい正直だー!!!)
「「ううう…」」
くず折れる総一郎、と L。
「…危ないところだった…
父さん…ナイスなタイミングでグッドなクエスチョンをありがとう!!!」
相沢「(その…「父さん」は再起不能っぽいんだが…)
ら 月くん…あの…もう少しその…オブラートにくるんであげたら…」
*
その後、ワタリ特製の自白剤チョコは全て無事焼却処分された。
「不覚でした…まさか夜神さんに先を越されるとは…」
「何を言わせようとしたのか知らないが、ぼくには心に隠してる思いなんて、無いんだからな」
「…ほんとですか?」
「………………ひみつ」
*
おまけ:
「まあ・しかし・予定とはだいぶ違いましたが、結果的に月くんからチョコを「あーんv」ってしてもらったからよしとしましょうv」
「…(くそ…っ認めたくない!)」
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バレンタイン二作目。一作目よりはLが報われてるよね、うん、心持ち…。でもまだ甘くない。むしろ甘じょっぱい。。
Lが月に聞きたかったことは、
@あなたはキラですか?
Aあなたはヅラですか?
Aあなたは私を好きですか?
…の どれでしょう?
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