Sweet







 Lがやる気をなくしてから一週間 経った。






「月くん、この書類だけど」
「貸してください、見ておきます」
「月くん、このデータ処理は」
「僕がやります」
「月くん、ワタリさんから連絡ですが」
「繋いでください」




 くるくる 椅子を回して漫画なんか読んでる、Lの傍らで月は機械のようにあらゆることをこなしてゆく。

 ぱし・

 と

 不意に、Lが、月の手から書類を奪った。


「…何するんだ」
「働きすぎです」
「お前がいつまで経っても動かないからだろ」


 い ら い ら、


「もっと周りに任せてもいいんじゃないですか?」

「僕がやるのが一番効率が良い」
「それ・『自分以外はみんなバカ』って聴こえますが」
「そうとってくれても構わないよ」

 ぱし・

 って、

 月は竜崎の手から書類を奪い返した、勢いあまって伸びかけの爪がLの手を掠り 傷がついた、

「あ」

 ごめん・って、咄嗟に出てこなかった。

「…強情ですね…」
 Lはぺろりと血の滲む手を舐め 言った。

「そうして何でもひとりで片付くと?」


 ひとりで出来た! って 褒められるのは せいぜい小学生まで です、


「あなたは、もっと、仲間の大切さを知りなさい、」
「・・・・・・・」

 その言い方は もっと大人(私)を頼りなさいお子様、というふうに聞こえて月は少しばかり鼻白んだ、
 けどそう悪い気分でもなかった、やかされるのはとてもとても久しぶりだったから…甘やかしてくれる人なんて、居なかったから…



「って 友情 努力 勝利が三大テーマの少年漫画でも言ってました」
「…………………読み終えた漫画はちゃんと片付けてくれよ」



 一瞬でも感心してしまった自分にハラを立てながら月はたちまちのうちに書類に没頭する、
 そんな月を見て
 Lは
 少しだけ
 
 笑った。













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 Lにからかわれる白月。甘い。










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